尾張屋

会話のきっかけを作るには色々な知識を持っていると便利

仲良くない人と話すことは勇気がいります。何を話したら良いかわからないからです。

しかしいろいろな知識を持っておけば、会話には困らなくなります。

別にマニアックな知識は必要なくて、浅く知ってさえいれば会話には困りません。詳しいことは相手から教えてもらえばいいからです。

話したことがない人と話が弾んだときのこと

今まで一緒に仕事をしたことがない人と仕事をすることになりました。

仕事をしている合間に空き時間ができます。同じ机を挟んで向かい合う形になりました。

お互いに黙ってこのままでは少し気まずい時間が流れます。何か話した方が良い雰囲気でした。

せっかくだからいろいろな話を振ってみます。彼の出身は仙台だと言います。私は仙台には行ったことがありません。そればかりか知識もほとんどなくてなくて、話を広げようにも広げられませんでした。

仙台について手持ちの札がない私は、「正月には実家に帰りましたか?」と話題を変えてしまいました。相手は「帰りました。」とだけ答えて会話は終わりました。

「なんか他に話すことないかな」と考えていたところ、相手が腕にスマートウォッチをつけているのが目に留まりました。

「それ、Apple Watchですか?」

「そうです。」

「いいですね。僕もスマホがiPhoneなんですが、どうですか。」

「職場ではいらないですよ。iPhoneが近くにないとタダの時計です。」

話が弾んできました。私はApple Watchは持っていませんがニュースなどで少しだけ知識はあります。そこで相手にいろいろ「実際に持ってみた感想」を聞いてみることにしました。

インタビューしてわかったこと
・スマホも一緒に持ってないと意味がない。
・とにかく充電が持たない。1日持たない。
・同じ4万円なら少し高めの時計を持った方が良い。

彼はApple Watchを買ったことに後悔しているようなことを言うので、私は「4万なら時計でもApple Watchでもアクセサリなんだから、見栄えがするApple Watch、いいじゃない」とフォローを入れておきました。

いろいろ話を聞いているうちに空き時間が終わりました。

ただの空き時間で、相手との関係性を作れ、Apple Watchの知識も増えました。

最近ネットでは偽のニュースが表示されることが問題になっていますが、こうして実際の感触を知ることができるのは会話ならではの利点ですね。

もし私が彼の関心あることについて何一つ知識がなかったら、話ができずに仲良くもなれなかっただろうと思います。

しかし少しだけスマートウォッチについての知識があったことで、それが呼び水になって話が盛り上がるようになりました。

知識を持っているということは、誰かが関心を持っていることに自分も関心を持つということです。それは相手に関心を持っているということでもあります。そこから人同士の繋がりが生まれます。

知識はもはや「頭が良いことの指標」ではなくなりつつあります。コンピュータの方が優秀だからです。だから今は「全てにおいてマニアック」なまでの知識は必要ありません。

コミュニケーションのための知識は、浅く広く持っておくべきだと思います。深めるのはもっと詳しい人との対話の中でできるからです。深くまで知ってしまうと、相手より上に立ってしまうので関係性を作るという点ではデメリットです。コミュニケーションの達人に言わせると、たとえ知っていても知らないフリをして相手に教えてもらうことが良いのだとか。

自分の専門として一つ詳しい分野を持っていて、あとは人との関係で補完するのがいいのだろうと思います。