目の照準が合わないってことありませんか?
デスクワークの人に多いのですが、人と話すときに相手の顔を見られないってことがあります。
私がそうなのですが、普段平面の画面を見ていると3次元の世界をうまく処理できなくなります。目力は人と比べたらものすごく衰えていると思います。これをどう回復させるかというと、「鏡で自分の顔を15分間見続ける」これでかなり回復します。
目力が衰える仕組み
私は人と話していて思わず目を伏してしまうことがあります。これは小心者だとか自信がないからということもありますが、それより相手の顔をうまく見続けることができないからです。
私のようにPCやスマホの画面ばかり見ている人は凝視してしまう傾向があります。受動的なテレビと違ってネットは能動的に情報を取りに行くからです。以前、妹に「おじいちゃんみたいな厳しい目で見ないで。」と言われたことがあります。我ながら想像すると怖いですね。こうやって文章を書きながら誤字脱字がないかや意味が通るかなどをチェックしていると、どんどん目つきが険しくなってしまいます。
それが癖になっていると、人と話すときにほんとどこ見ていいかわからなくなる。けっこうな悩みです。人を見ると凝視してしまって相手に不快感を与えるし、見ないと話を聞いていないと思われてやっぱり不快感を与える。ふんわり相手を包み込む目で見るとかどんだけ高度な技術なんだよ。
私の大学の教授は「人の顔を3秒以上見ていられない」と授業中にこぼしていました。教授は本の虫でした。
よく「相手と話すときは目を直視しないで鼻とか襟元を見ていれば良い」と言われますけど、それも高度です。襟を見ることに集中してしまい、話ができなくなります。みんな器用だな。
けっこう、こういう悩みを持っている人は多いのだろうなと思います。「文章や画像を見て脳内で世界を構築する」っていう、いわゆるバーチャルな世界に慣れていると、現実世界をうまく処理できなくなります。
あえて自己弁護すると、心の目で見ているから写実的で限定的な世界に違和感を覚えちゃうのですよ。ふふふ。
ですから、人の目を見られないのは恥ずかしがり屋だからとか後ろめたいことがあるからというばかりではありません。創造的なのです。クリエイティブなのです。
しかし、話している相手はしっかり顔を見られないと失礼だと思うでしょう。何か隠しているのではないかと疑わしくなります。ですから人と会うときにはしっかり相手の顔を見たほうが良いです。
そうはいっても先ほども言った通り頭の中が3Dに慣れていないので、すぐには人の顔を見ようにもできないわけです。
これは寝起きで急に運動できないようなものです。体が硬くなっているから急に運動したら故障する可能性があります。
同じように、この目も動かなかったところから動きのある世界に急に出されるとびっくりしてしまうわけです。
目力を回復する
ではどうやって解決するかというと、鏡を見ることです。鏡に近づいて自分の目を見る。鏡の中の自分と目と目が合っていないことがわかるはずです。「ああ、俺はこんな目で人を見てたのか。」と自分を客観的に見つめることができます。鏡の中の自分と目と目を合わせてコミュニケーションをとってみます。すると不思議なんですが、だんだん目に生気が戻ってきます。
ちなみに本気で自分に自信がない人は、鏡の前の自分に暴言を吐いてしまうかもしれません。「なんやこのブサイク」と。私のよく知るある方は、昔自分の顔を鏡で見たときにあまりの自信のなさに鏡を割ってしまったことがあったそうです。今はそうした性格が治ったと言って、よく人に話しています。
こうした深い悩みのある方は鏡を見るだけでは目力は回復しませんが、大抵の人は自分が好きでしょう。自称「自分が嫌い」という人もほとんどはツンデレです。「べ、べつに自分なんかどうでも良いんだからねっ」と思っているだけです。ですから、鏡を見れば自分の顔がどうすればもっとよく見えるか自然と脳が動き出します。目の筋肉もほぐれてきます。
これをやってから人に会うと不思議なことに、人から「ちゃんと話を聞いているな」って評価を受けるようになります。
私の体感的に、時間にして大体15分くらい鏡と向き合っていれば、人前に出られる目に戻ってきます。人に会う際はぜひその前に自分の目力をチェックしてみてください。
これは運動でいう準備運動です。いきなり競技に入らないで自分だけで体を動かす時間があるように、目力を入れるのにも自分一人で行なう準備が必要だということです。または化粧をすることだといってもよいかもしれません。
女性は毎日鏡を見ているからこういう悩みが少ないかもしれませんが、鏡を見る習慣がない男性に特に多いですね。それで女性はよく誤解をされているようですが、そういうわけなので理解してあげてください。
おわりに
ちなみに声もちゃんと整えたほうが良いです。声が小さいのは声帯が小さいわけでもありませんし元々の性格が恥ずかしがり屋だからという限りでもありません。
普段あまり話していないからです。話していないから顔の筋肉が衰えて声が小さくなり、自信がなくなってますます声が小さくなる上に人からも「あいつは内気」という判断をされて自分でもそう思い込むようになります。これがパターンですし私がそうです。
だから人と会うときは、普段あまり話さない人はなおさら、発声練習を定期的に取り入れることをお勧めします。