考え方が違うと文章の書き方も変わる。日本と欧米の本を何冊か読み比べて感じたこと。

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月額980円で本が読み放題のキンドルアンリミテッドが登場したり、本とカフェが一緒になった「book & cafe」ができたりと、最近はお金を使わなくても本が読みやすくなりました。

いろんな本をかじっていると思うのは、「日本と海外で文章の型が違うな」ということです。

実用書に限ると、洋書はとても「実例が多い」です。

筆者の主張に対して「こういった例がありますよ」というエピソードをこれでもかというくらいたくさん盛り込んできます。

それがたいてい実在の人物や組織で、日本人からしたら誰なのかわからない人も多いのですが、「彼らははじめはうまくいかなかったが、こういうことをしたらうまくいったのだ。」という成功体験がハリウッド映画仕込みの描写力でいくつも並べられていきます。

超具体的な例ばっかり連続して並べてくるので、真剣に読み続けていると頭が痛くなってきます。まるで肉ばっかボンボン出してくるようにすげーボリューミー。お腹いっぱい。

かたや日本の実用書には具体的な実例が並べられることがあまりありません。出てくるときも実名は伏されます。わりと低カロリーでヘルシーです。

なんでこうした違いが出るのかということを考えたのですが、日本は「人」が中心にあって欧米は「法」が中心にあるからなんだと、そうした根本的な考え方の違いがあるからなんだという結論に行き着きました。

日本では、何かの教訓を得る時、教訓からではなくて、人を中心にもってきます。

“人”を中心に持ってきてそこから「人生の教訓」だとか「生きる目的」といったものを“肌で感じる”ような作りになっています。

たとえば、『プロジェクトX』もそうだったし『情熱大陸』も、人を主題にして、視聴者はその人からいろいろなことを学ぶといった方法をとります。

欧米は逆で、“法”が先にきます。

先に「人生の教訓」「生きる目的」みたいなものを提示して、そこから同じ教訓で生きてうまくいった人を列挙していく。

こんな違いがあります。

面白いですね、考え方の違いで表現にも大きな違いが生まれます。

本を読みながら文化の違いを感じたので、記事にしてみました。

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