ファッション嫌い系男子(俺)が衝撃を受けた。
Twitterを眺めていて、「この漫画、ファッションの基本が学べて面白いよ。」という投稿を読んだんです。
僕がファッションにからきしダメな人なので試しに読んでみたのですが、期待以上にためになる漫画でした。
今まで知りたかったけど学ぶ機会がなかったメンズファッションの基本がわかりやすく書いてあります。
ストーリーは、ファッションに疎い兄がオシャレな妹から指南を受けてだんだんとカッコよくなっていくというもの。
その過程で、ファッションに関するいろいろな知識が紹介されていきます。
ファッション嫌いな人共通の壁
最初は兄のもがきから始まります。それが服嫌い男子の声を代弁しちょります。
それな。
はっきりいって東京はダサい服で外を歩くことが、他の地域より難しい場所だと思います。
視線が多い。気にしなければいいんですが、日に100人1000人に見られるのが当たり前の街で、ずっと気にしないように気を張っているのは逆にストレスです。
ダサいと行動範囲が狭まる。これは如実に感じることであります。
だからと言って、ファッション雑誌を見てもイマイチ自分のものにできないんですよね。
「モデルがカッコいいのはわかった。で?」
自分は何を買えばいいのかという答えが導けません。
まるで数学の問題と答えを見ながら「なぜこの答えになるのか。」がわからないような感覚です。
そうなってしまうのは、基本がないからですね。
ファッションの基本を押さえている人は、雑誌を見て流行を読み取り「じゃあ自分はこうする」というアレンジができるのだと思います。
それができない人にとっては、ファッション雑誌を文字通りに読んでしまい「このアイテムを揃えないとカッコ悪い。」となってしまうから、すごく窮屈なんです。
そうなると、「もういいや。」となってファッションから遠ざかり、やがてはセンスのある人を憎むようなアブナイ奴にジョブチェンジすることになります。
幸い僕はオーダースーツを持っていて、それを着たときの「なんかいい」という感覚が体に残っているのでジョブチェンジはしていません。
ただ、そこからファッションに目覚めるかというと変われませんでした。
オーダースーツは、生地を選んで突っ立っているだけで自分にぴったりの服が出来上がります。
楽ですが、「なぜ似合うのか」がわからないので自分で買い物をするときに参考にできないんすよ。
なんでもそうですが、やってもらうことが良いことばかりというわけではないんですな。
であるからして、僕の持っている服は、部屋着とスーツだけとなっております。
ファッションについて自分で学ぼうにもどう入っていいかがわからないでいましたが、漫画で学べるこの本はとてもとっつきやすかったです。
「漫画でわかる日本の歴史」のような感覚。
メンズファッションの核
漫画の本編では、兄のもがきの後で妹が兄を買い物に連れ出します。
連れていくのはUNIQLO。
そこで「まず一番はじめに買うべきアイテム。」についての指南があります。
これが超わかりやすい。スッと理解できます。
将棋でいうと「棒銀」を覚えたような感じ。よくわかりませんかね。基本の戦略を覚えたということです。
兄がそれを買って身につけると、スタイルが良く見えます。
絵でビフォーアフターが理解できるのも漫画ならではですね。
このはじめに買ったアイテムが軸になります。
兄はだんだん服を集めてオシャレをしていくわけですが、はじめに買ったこのアイテムだけはずっと使い続けるんですよ。
複雑怪奇だったファッションの世界が、一本の筋が通ったみたいにスッキリ整理されます。
また、メンズファッションはわりとシンプルなんだということもわかります。
そんなこんなで、兄は一通りアイテムを揃えていきます。
途中途中でいろんなキャラが出てきて服の悩みをぶちまけるので、男性でファッションの悩みがある方の多くが参考にできる内容になっています。
この漫画の欠点
ただ、唯一の欠点はストーリーですね。
この漫画のレビューを見ていると、大抵は良いレビューなのですが、「ストーリーが平凡」という意見もチラホラ見かけます。
女性が書いた男性向け漫画なので、ストーリーの運びが少女漫画のようなところが退屈かもしれないとは思いました。
男性はね、バトルがないとダメだから。
そういう展開を作ったらもっと面白かったと思いますね。
たとえば、漫画ではABCマートで靴を買うくだりがあるんです。
妹の指南によって兄が靴を買います。
妹「パンツとの組み合わせで、足が長く見える視覚効果があるんだよ。」
漫画ではここで終わります。
ためになるんですけど、もうすこしスパイスを効かせた方がいいと思うんですよ。
面白くするとしたら、こんなふうにしてはどうでしょうか。
兄が新しい靴を買いました。
妹「新しい靴を手に入れたね!さっそく装備してみよう!」
兄は『ABCマートの靴』を装備した。
「すばやさ」が5あがった。
「キック力」が3あがった。
妹「これで準備は万端だね。BOSS戦にチャレンジしてみよう!」
レイドボス出現!!!
妹「やつは強敵よ。ゲージがたまったらABCボタン同時押しで必殺技が出せるわ!」
必殺!!!アルファベット旋風脚!!!
ボスは26回ダメージを受けた。
ボス「ぐわー」ばたっ。
妹「やったー!ボスを倒したわ。あ、ついでなんだけど、靴とパンツの組み合わせで足が長く見える視覚効果があるから。」
おわりに
いかがでしたか?こうしたら面白いし、ファッションの役立つ知識も増えるし、いいんじゃないでしょうかね。
まあ、試してみて無理だということが判明しましたので、実用書として読むことをオススメします。
ファッションの基礎知識が、ストーリーに自然に組み込まれている漫画です。
読み進めていけば、順を追って必要なことが学べるようになっています。
ちなみに、僕が一番面白かった箇所があるのですが、ファッションとはあまり関係ないのでまた別の記事として書きたいと思います。