プラネタリウムに学んだ面白いコンテンツの作り方

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

兄妹と姪の4人で浅草観光に行き、プラネタリウムを見ました。

プログラムは『スター・フライト 北海道
feat. PENTATONIX』というもので、北海道の夜景と星空をペンタトニックスの音楽に乗せて鑑賞するという作品でした。ちなみに私もあんまり知らなかったのですが、ペンタトニックスはアメリカのアカペラグループです。

141448_8443
141448_8443 by Disney | ABC Television Group

プラネタリウムのストーリーの組み立て方が非常に勉強になりました。昔のプラネタリウムはただ星を見せて「これが北極星です。あれが北斗七星です。あたたたたた!(北斗の拳)」と説明するだけで終わっていたものですが、今はちゃんとストーリーがあって、それに沿っていろんな星の説明がなされるので飽きない仕組みになっています。姪は寝ていたけど。

話はまず私たちが飛行機で北海道に向かうところから始まります。

真っ暗な夜の飛行場を、滑走路に向かって進んでいく飛行機。

飛行機の通る道を誘導するライトと飛行機自体の明かりが星空のような演出で映し出されます。

滑走路に着いた飛行機は次第に加速していき、離陸。明かりが離れ雲の中へ。

「Ah〜Uh〜」

ここでペンタトニックスきたー!

美しい歌声に旅立ちのムードが高まります。

音楽を聴いているうちにあっというまに新千歳空港に到着しました。

星空のような札幌の明かりを見ながら、夜景の見える場所へ。

私たち「あー夜景きれいだなー。ぶひぶひ。」
ナレーション「この美しい夜景も、150年前にはありませんでした。当時の人々は、この場所から空を見上げていたのです。」

こうして場面はプラネタリウムに代わり、星々の説明に入ります。

ほんとうに導入がうまいなあと思いました。私たち観客はプラネタリウムに入る前はソラマチ押上で遊んできていますから、プラネタリウムに入った瞬間はまだ頭の中が浅草下町モードです。それをふまえたうえで「旅行」というテーマでもって日常風景から飛行機→札幌の町並み→夜景→星空と、自然に空の星に興味がもてるように誘導していきます。

夜空がスクリーンいっぱいに映し出され、昔ながらの星の説明が始まります。

何度か聞いてきた説明ではあるはずなのですが、改めて驚いたのは星の光が何百年、何億年かかって地球に届いているということですね。ベテルギウスは400年前に放たれた光を私たちは見ていますが、赤く光っており、これは星が超新星爆発する直前の光なのだそうです。

つまり現在ベテルギウスはもうないかもしれないとの事。こうした“時間を超えた光の集まり”を私たちは一目で見、星座と呼んでいるのですね。

星一つ一つを見るとわからないものが、時間と空間を広げることであるひとまとまりの意味を持つというのが、素晴らしいです。

「時をかける少女」や「君の名は。」じゃないですが、時間や空間を超えたあることとあることが一つの意味を持つということが実際にあるんですね。時間を超えたキュレーション。

私たちは歴史を一直線に考えがちですが、ちゃんと歴史の勉強をすればもっと歴史を平面や立体感をもって繋げられるのではないかと思いました。

おわりに

内容の濃い一日になりました。予定をたくさん詰め込む旅行も楽しいですが、時間と頭をフリーにしていろいろ感じてみるのも面白いですね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*