モチベーションを「欲」と言い換えると保ちやすくなる

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モチベーションとは何であるかを一言で説明すると、行動する力です。

これを強くして保つことが成功するためには欠かせませんが、その方法は確立されていません。本やネットでさまざまなモチベーションアップの方法が紹介されているものの、今なお研究中の段階です。

モチベーションがあれば、生活の質が上がります。やろうと思っていることがあってそれに積極的に取り組んでいる状態は生活が充実しているということの証拠です。

これは言い換えるなら、自分の人生を自分が支配しているということです。

強いモチベーションは、困難な状況に耐えて流されることなく、自分をうまく律することができます。だからモチベーションが高いと自信がつくというメリットもあります。

こうしたことを考えると、強いモチベーションとは強い欲だと言い換えることができます。

低次元の欲と高次元の欲

たとえば、どうしてもトイレに行きたい時には、私たちは他のどんなことにも見向きもしません。たとえトイレが全てふさがっていることがわかったとしても、耐え忍びます。けして諦めません。あきらめたら試合終了どころか、人生終わります。

モチベーションと欲は言葉は違いますが根っこは“自分がやりたいという気持ち”です。

言葉は違うが言っていることが同じだという例はたくさんあります。私たちは惑わされてしまいますが、多くの意識高い系の人が使う横文字はもっと易しい言葉に変換できます。

欲求には五段階あるとマズローは言いました。トイレに行きたいという生理的欲求は最下層の欲求で、自己実現したいという欲求は最上位の欲求です。次元の違いはあれど、欲であることは変わりません。

モチベーションを保つことはあまりにも難しいことだと思えますが、私たちは次元の低い欲求に対してはモチベーション、つまり欲をうまくコントロールすることができているのです。

私たちが幼い時には、トイレに行くことすら難しい時期がありました。なんどもトレーニングを重ねるものの、トイレにたどり着けずオムツなしでは歩き回ることさえ許されない時期がありました。誰でも親に迷惑をかけています。

それがいつからか当たり前のようにコントロールできるようになりました。

だから自己実現のモチベーションを維持することも、それはトイレットトレーニングと同じように訓練すればできるようになるということです。

集中できる環境を作る

モチベーションの維持には集中することが必要です。しかしこれができないことが多いのです。それは自分がやりたいと思っていることがそれほどやりたいと思っていないからかもしれないし、途中で邪魔が入って気持ちが挫かれてしまうからかもしれません。

トイレに行きたいという欲にもいろいろな段階があります。今はまだ大丈夫な時もあるし、もうヤバイ1秒を争うという状態の時もあります。

もしやりたいという気持ちがそれほど強くない場合は、本当にやりたいことを見つけることが必要です。別にやりたいことがなくてもなんとなく生きていけるとは思いますが、それはまるでトイレに行きたいのに自分が気づいていない状態のようなもので、実はすごく不健康なことなことでないかと私は思っています。哲学者のキルケゴールは「もっも不幸なことは自分が絶望していることを知らないことだ」と言ったんですが、そんな感じです。これについては重くなるので深入りはしません。

そして本当にやりたいことが見つかっていて行動に移せている場合には、その集中状態を切らさないことが大切です。トイレに行きたい時には誰でも自動的に超集中状態になります。話しかけられるだけで嫌でしょう。しかし自己実現のためのモチベーションに対しては集中できません。誰かに話しかけられたら「あ、うん、なあに?」と言ってそちらに気持ちを取られてしまいます。相手はあなたを誘惑しているつもりはないと思いますが、それはあなたにとっては深刻な不幸を引き起こす可能性があります。そう、トイレに入り損ねた人のように。

フロー概念の提唱者ミハイさんは、フロー(超集中状態)に必要な要素の一つは、「外乱(邪魔)がないことだ」と言いました。集中がどれほど大切で集中状態を切らせることがどれほど損になるのか、わかると自分をうまく運転することができるようになると思います。

おわりに

欲には五段階あると言いました。どれも同じ欲なのですが、低次元の欲ほどあとに残るものがないという特徴があります。トイレに行きたいという気持ちはトイレに行ったら終わります。なんの残るものもないし達成感も褒められることも賞金もありません。

同じく「やりたい」というモチベーションですが、より高い次元の欲求に焦点を当ててこそあとあと楽になります。

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