北方領土返還要求全国大会での安倍首相の話と、過去を清算することの意味

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安倍首相は「北方領土を日本に返して欲しい」と思っている人たちの集まりに参加しました。

北方領土は、むかし日本のものでしたが、第二次世界大戦の終わりにロシアが占領して以来、ロシアが実質的に主導権を握っています。

以下は挨拶の要旨です。


会の開催にあたって、一言だけあいさつしますね。

「北方領土を返して欲しい」という運動に参加している人たちに、敬意とともに感謝します。

戦争が終わってから71年も経ってるけど、日本とロシアとはまだ平和条約が結ばれていないヤバい状態です。

なんとかしなきゃと思って、去年の12月にプーチン大統領と話をしました。

話をする前に、北方領土に住んでいた人の話を直接聞きました。「お墓の近くまでしか行けない」という話もしていましたね。

みなさんの平均年齢は81歳を超えてます。「もう時間がない」という思いが胸に刺さりました。

プーチン大統領とは食事も含めて5時間話しました。95分間はサシで話をしました。

みなさんの気持ちを伝えましたよ。プーチン大統領はみなさんが書いた手紙を読んで、感動したと言ってました。

それで、みなさんがふるさとに自由に行き来できるように対応しようってことになりました。

70年間1ミリも動かなかった問題を解決するには、過去にとらわれないで、前を向かなければなりません。

それで、北方領土で共同で経済活動をする『特別な制度』を作ることになりました。

今日の午後から早速実現に向けて動きます。

プーチン大統領は、「経済活動だけじゃなくて平和条約を結ばなきゃね」とも言いました。

私とプーチン大統領が、ずっと残されてきた問題を終わらせてやるぜ!という気持ちを共有したんです。

70年続いた問題を解決することは簡単じゃないけど、一歩一歩前に進んでいく決意です。


北方領土問題ってそこまでムキになるものかなあ?と思いますが、戦争で日本が降伏した後にロシアが攻めてきて占領してしまったってとこがすごく気持ち悪いんですよね。

まるでボクシングでKOされた後に殴り続けられたようなもので、なかなか忘れられる出来事ではありません。

個人同士のケンカでも、「お前、あの時ああ言ったよな。」と過去を掘り返して余計にこじれることがありますが、それと同じで、日本とロシアは過去を引きずっているんですね。

安倍首相が今回「過去にとらわれないで、前を向こう」といったのはそういった意味もあったのだと思います。

参考:北方領土返還要求全国大会 | 首相官邸

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